2012年2月18日土曜日

海の味覚の王者 ―あわび―

普段お刺身は、お任せにすることが多いのです。
その日の様子を見ながら、マスターが自分の好みも把握して出してくれるお刺身は、「味百仙」に来る楽しみの1つと言っても過言ではありません。

いつものように「マスター、お任せで。」と注文すると、出てきたのが「え?あわび?」。

夏の水貝のコリコリした歯触りも好きなのですが、 味ののったあわびをゆっくり味わいながら食べるのも好きです。

あわびの刺身って、なんか大人になった気がしたな。
肝をチビチビかじりながら、日本酒が呑めるようになったし。

2012年2月17日金曜日

お鮨屋さんじゃなくても ―小肌―

お刺身の日替わりメニューを見ていると、時々「お!」と思うものがあります。
小肌もその一つ。

普段北海道で見ない魚が出てくると、ちょっと得をした気になりますね。
マスターの小肌は酢が効きすぎていなくて、味がじんわり広がるところが好きです。

小肌は小鰭とも書きます。
北海道ではあまり馴染みのない、コノシロの幼魚です。
名前とか、焼いた時の臭いとかで忌み嫌われているのに、子どもの方は大人気。

大人って切ないなあと思いながらも、ピカピカ光った小肌を目の前にすると、ついつい箸が進んでしまうのでした。

2012年2月10日金曜日

お皿も一緒に ―身欠きにしんネギみそ―

ある程度お酒を呑んで、ちょっと口が寂しいなという時に、目が行ってしまうのが珍味系のいろいろ。
身欠きにしんは、道産子にとってはおなじみのもの。

マスターお手製のネギみそと合わせて、チビチビ呑むのも楽しいものです。


噛むと口に広がる身欠きにしんの濃厚な味と、ネギ味噌のさっぱりとした香りと味が、お酒をさらに進めます。
ついついお酒を呑みすぎて、にしんをすべて食べてしまったら、あらあら…ごちそうさまでした。


口元が汚れてしまったのは、夢中になって食べてしまったから、ということで。

2012年2月6日月曜日

控えめな実力派 ―バチまぐろの赤身―

いつものように”今日の刺身“を見ながら考えていると、「今日はまぐろがいいよ。」とのマスターの声。
見てみると、まぐろ(バチ)と書かれていました。

出てきたバチまぐろは、きれいに透き通った赤色をしています。
ザクロの色に少し似ていませんか。

箸で持ってみると、ピンとしたハリがあり、口に含んでみるとシャキッとした歯応えがあります。
酸味が強いのもバチまぐろの特徴ですね。

これに合わせるのは「キレのいいお酒がいいかな…」とまたもや、もう1杯お酒を注文することになるのでした。
生まぐろとは違ったまぐろらしさを感じるバチまぐろ。
控えめだけど、実力派といった感じです。

2012年2月5日日曜日

刺身の代表格 ―生まぐろの赤身―

お店に入って、最初に飲み物を頼んだら、次に見るのが“今日の刺身”の欄。
一番右に生まぐろと書いてあって、マスターが「今日のまぐろは食べなきゃダメだよ。」と言ったら、それは間違いなく買いです。

目の前にふんわりとした生まぐろ。
箸で切れそうなくらい柔らかく、口に入れると、ほどよい甘さと酸味が広がります。

思わず笑顔になって、次のお酒を注文。
マスターの作戦にひっかかったけど悔しいと感じないのは、まぐろの美味しさと、その美味しいまぐろを楽しんでほしいというマスターの心遣いを感じるからなのでしょうね。

どんなお店もまぐろの刺身にはこだわります。
いいまぐろが入った時のマスターの顔は、いつも以上に嬉しそうですね。